旅の思い出は様々である。普段なら何事でも無いような些細な事でも、旅先での非日常的な時間の中では、それが貴重な思い出となってしまう。
その刺激が、旅人の心を動かす原動力なのかもしれない。
2022年の5月のGWの事である。有給休暇を挟めば、10連休となる暦であったので、思い切って車で関西方面に行く事とした。
連休中の目的地の一つとして選んだのは、滋賀県にある見た目は海と間違えるほど大きな湖、その名も琵琶湖である。
波がまるで海のように岸に打ち寄せるので、目隠しで琵琶湖に連れてこられたら本当に海と思ってしまうほど見た目は、変わらない。波消ブロックまで波よけとして置かれているのでまさしく海となんら変わらない。
琵琶湖が占める面積は、滋賀県全体の面積の6分の1と言うほどなので、かなりの大きさである。地図上で見るだけでも、湖とは思えないほどの大きさである。
今回、琵琶湖に寄った一番の目的の品は、こちらである。その名は、鮒寿し。


前々から是非食べてみたいものの一つであった。
関西旅行の余韻も覚めぬまま、7泊8日のも終え自宅に戻ったところで、さっそくお土産として仕入れた鮒寿しを食す事にした。
念願の鮒寿しであったので、この瞬間が待ち遠しくあった。琵琶湖で鮒寿しが食べらるお店が分かれば、立ち寄りたいと思ったほどでもあった。
さっそく開封してみる。開封一番、さすが発酵食品と言った感じの風味があたりに漂う。これは、本当に食べられるのかと思ってしまったのが、第一印象であった。

一口食べると、まさしく米を発酵させた食べ物と塩付けされた魚のようなものの味という印象を受けた。鮒自体を食べた事がないので、この魚が鮒なのかとかは分からなかった。
一口目は、お世辞にも美味しいと言えたものでは無かった。でも、こんなに少量の鮒寿しのパックであっても値段はそれなりに高いものである。
第一印象は悪かったが値段も高かったので、そのまま焼酎を飲みながら、酒のあてとしてちびちびと鮒寿しをつまむ。最初は、こんな食べ物が琵琶湖で有名な鮒寿しなのかと思いながら仕方なくつまんでいた。相変わらず、酸っぱいという印象である。
次第に食べ進め、1パックも食べ終わるかなという頃、なんとなくこの臭さと酸っぱさ、なんとも言えない味がそれとなくいい感じに思えてくる。
これは、これでありな味なのであろう。鮒寿しの酸味の後に口に含む、焼酎がこれまたありなのであろうと言った感じになる。
こういった、珍味とよばれるものは、一口目で美味いと思うものではないのだと思う。酒やタバコと同じで、ある時期を過ぎれば何故か旨味を実感する食べ物であるのではないのかと言うような気がする。
2パック目は、また別の日に食べてみた。やはり口に含んだ第一印象は、鮒と鮒に詰めてある米の部も酸味のある食べ物という感じである。
これが本当に美味いのかと思いながらも、何故かはしを進めている自分がいる。ちびちびと少しずつ口に含む鮒寿しが、なんとなく美味いのではないのかと言う気がしないでもない。滅茶苦茶に美味いという印象ではないが、本当にまずくて二度と食べたくないという印象は浮かんでこない。
まさに、不思議な感じである。時間が経てば、なんとなくまた食べてみたいなという印象を受けた。
個人的な感想となるが、日常的に食す機会が多ければ、この酸味とにおい(臭み)がやがて美味いと感じるのであろう。
食べた瞬間に美味いとと思う食べ物もあれば、時間が経たないと美味さが分からない食べ物もあるのだと思う。
本当に癖にある味と言うのは、後者のような気がする。
ふるさと納税の返礼品としても鮒寿しを取り扱っていたので、機会があれば利用してみたいものだ。
その時は、地元(滋賀県)の酒と合わせて食べてみようと思う。


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